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狂歌の創始者 狂歌の創始者・太田南畝(おおたなんぽ/1749~1823)が江戸の流行りを述べた句に、「詩は五山、画は文晁(ぶんちょう)に、書は三亥(みつい)、芸者お勝に、料理八百善(やおぜん)」とあります。
創業享保二年 江戸料理「八百善」は、三百年以上経った今も江戸料理の伝統を守り続けています。
四代目主人栗山善四郎が著した「江戸流行料理通」。
江戸の料亭料理を記した最初の料理本であり、調理器具の使い方からテーブルセッティングの仕方まで記された料理の心得本です。
初編は文政5(1822)年、2編が文政8(1825)年、3編が文政12(1829)年、4編は天保6(1833)年に刊行されました。
序には蜀山人と号した太田南畝(おおたなんぽ)、亀田鵬斎(かめだぼうさい)など、挿絵には谷文晁(たにぶんちょう)や酒井抱一(さかえほういつ)、葛飾北斎(かつしかほくさい)など当時の一流文化人が多数参画した豪華なものです。
多くの第一人者が寄稿し、美しい挿絵を入れたまさに江戸文化の粋ともいえるこの冊子は、70年にわたりロングセラーとなりました。
諸藩の武家や商家が江戸を訪れた際に、かさ張らず日持ちも気にならない手頃な「おみやげ」として喜ばれていたため、広く全国に流通。
八百善の名を全国へ広める効果的な広告としても機能していたようです。
初編と2編が本膳料理、3編は精進料理、4編が普茶卓袱(ふちゃしっぽく)料理が紹介されています。
献立の題目が中心で料理のレシピについてはあまり細かいところまで触れられてはいませんが、当時の人たちがどのようなものを供していたのかを知る手がかりとなる本です。
現代に江戸料理の伝統を伝える貴重な資料といえます。
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